普段から体調管理のために、月に1〜2回の頻度で定期的に来院なされている患者さん(40代前半女性)から、子宮内膜症(チョコレート嚢胞)と子宮筋腫があり、少し大きい(患者さんからの情報なので、具体的な大きさは分からず)ので、経過をみて、大きくなったり、痛みが強くなったら、手術が必要になるかもしれないと、相談を受けました。
10年位、大田区田園調布の当鍼灸院にて定期的に鍼灸治療を受けている方で、体質も良く分かり、信頼関係もある方なので、約束は出来ませんが、鍼灸治療で良くなる方はたくさんいますよ、とお話をして、鍼灸治療を開始しました。
最初は週に1回で、5回目からは、経済的、時間的な負担を考慮して、2週間に1回の鍼灸治療を行いました。
治療の目的は、身体(特に下半身)の冷えを取り、下腹部の血流を良くして、腹部の血を改善することです。
通常の全身治療と並行して、婦人科疾患全般に効果的な温灸で、腰、下腹部、下肢の婦人科疾患に関するツボに温灸治療をして、ひたすら下半身を温めていきます。
特に下腹部は圧痛点を取穴し、その圧痛点と下肢の足三里、三陰交、血海のツボには、毎日、自宅で施灸してもらいました。
この患者さんは、頑張って、ご自分で毎日施灸なさいました。
大田区田園調布の当鍼灸院にて治療開始の2ヶ月後に、産婦人科で診察を受けて、子宮内膜症(チョコレート嚢胞)はなくなり、子宮筋腫も2cmまで小さくなり、手術の心配はなさそうとのことで、お医者さんも驚いていたそうです。
子宮内膜症が小さくなったり、なくなったり、子宮筋腫が小さくなったりすることは良くありますが、この方はとても早く良くなった例です。一般的には早く良くなったものほど、ゆっくり時間をかけて良くなったものよりも、リバウンドする確率が高いような気がしています。
身体自体が内面から変化するには、最低でも3カ月、通常であれば、半年〜1年かけて体質を改善することがとても大切です。
患者さんにはその旨を説明し、最低でも半年、出来れば1年間は、毎日の自宅施灸も含めて治療を継続するようにアドバイスをして、現在も治療を継続し、経過観察しています。
※この方は、様々な理由から、2週間に1回の治療ですが、基本は週に1回以上の鍼灸治療+毎日の自宅施灸をおすすめしています。